ESTYLE

PROJECT 02
データサイエンティスト
新商品の売上予測
〜AIとの共創で精度を高める〜
2022年入社 I.T

Outline

クライアントは、様々なブランドを展開し、毎年新商品を出している大手のメーカー。 新商品をリリースし、1ヶ月立ったタイミングで、次回の生産量の調整を行う必要があり、今までも売り上げ予測を行っていました。しかし、予測する人によって、精度や手法にばらつきが出ていたため、上手く行っていないという課題を抱えていた。 今回は、AI・データサイエンスの知見を取り入れ課題解決に挑みました。
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2022年入社
データサイエンティスト
エスタイルに入社して初めて参画した案件は某メーカーの需要予測です。新商品の売上を予測するというプロジェクトで、過去の売上実績と商品情報を分析して予測モデルを構築するということを1年半ほどやっていました。現在は生成AIを企業に導入支援する案件をやっております。生成AIが生産性に与えるインパクトは大きいと考えられますが、実際の業務にどう活かすかは各社手探りな状況です。企業ごとに課題感などを聞きながらオーダーメイドで生成AIの活用方法を一緒に検討しております。

クライアントの課題を解決するためにどんな取り組みをしましたか?

-どんなプロジェクトだったのでしょうか?
クライアントは、全国に販売店舗も持つ大手のメーカー様です。
新商品をリリースした後、生産量の調整が上手くいかず、在庫を抱えすぎる「生産コストの増加」、一方では在庫が足りず、売り上げの機会損失が起こっていました。
そのため、AI・データの活用によってコストの適正化を目指し、解決手段の模索・実装が求められているプロジェクトです。

-ジョインした当時の状況をお教えください(チーム内の課題)
私自身は、このPJへ途中から参画しました。
入ってまず気付いたのは、チーム内の課題感です。今までのメンバーたちは、振られたタスクをしっかりこなすための学習はしているものの、それ以外のことは学ばず、新しいやり方を模索していないという状況だったのです。そこで、私に期待されていることは何かと考えた際に、まずは今のメンバーがやってこなかったアプローチや手法を取り入れるよう意識しました。

-見えてきたクライアントの課題は?
数ヶ月先の売り上げ予測を「人」が行っていたのですが、その方法が俗人化していた点です。
人によって、データの見方、扱い方にばらつきがあったため、最終的なアウトプットの質に差が出ていたようです。
「俗人化を可能な限り、減らすアプローチ」が必要と感じました。

このプロジェクトを通しての苦労ややりがいを教えてください

-どのように解決を目指したのですか?
まずは、売り上げ予測を、AIのみで行う方法を模索しました。AIが予測を導くために必要そうな種類の情報(特徴量)を思いつく限り、AIが扱うデータセットに入れ、ひたすら取捨選択を繰り返そうと思いました。
その際に出てきた問題が、そもそも「データ数が少ない」
一年に新商品が、1商品とかいうブランドもあるため、ブランドや商品によってはすぐに扱えるデータが非常に少ないものもありました。
また欲しいデータでも現状、AIや機械で収集できないデータもあった。
そこで、自社ブランドの商品をカテゴリ分けし、それをグループ化することで参考データとして活用しました。
活用する各商品をカテゴリ分けや、グループ化する際は、業界知識が求められました。
どういう括りにすべきかは、専門の業界知識や経験など、定性的な部分も多く求められたので、メーカーの担当者とすり合わせをしながら行いました。
そうやって試行錯誤を行なっていき、一定のものが出来上がったタイミングで、①AIのみの予測②人のみの予測③AIを活用した、人の予測を比較しました。

-取り組みの結果はどうでしたか?
面白いことに、③AIを活用した、人の予測が一番精度が高かったのです。
考えられる要因は、商品の売り上げを予測する際に、データ化できていない部分を人間が補うことで、精度が高まったと考えています。
トレンドなどのデータ化されていない情報(データ化が難しい)は、AIは考慮できません。AIが得意なのは、存在するデータを基に、最適解を導き出すこと。そこにヒトが得意な直感や、データ化されていない部分を考慮することを組み合わせることで、精度の高い仕組みが出来上がりました。

-今回のプロジェクトを通して感じたこと、また今後についてお教えください。
業界・専門知識の重要性になります。
データや定量的な数値は、一見非常に心強いのですが、活用する際には、そのデータが生まれた背景や業界特有のトレンドなども考慮しないとなかなか上手くいかないということです。
進歩はすると思いますが、データ化できていないものはAIが判断ができないので、そこに人間が介在する価値があると改めて認識しました。
また、自分が作成したモデルが今でも使われて、大きなエラーなく納得感ある予測値を継続して叩き出せているのは嬉しい点です。
私自身は、現在新しい挑戦として、生成AI(LLM)の活用のPJに参画しています。新しいことを知る喜びも大きいですが、常に学び続けることが、クライアントそして社会へ貢献することにつながると考え、これからも新しい技術のキャッチアップは続けていきたいと思います。

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